Sakana ChatにAIの記憶を可視化する「My Fish」が登場——情報同士のつながりや履歴を視覚的に確認可能に

AIが記憶したデータのつながりやネットワーク構造を表す抽象的なテクノロジーイメージ ニュース

AIとの対話をより透明に:Sakana Chatの新機能「My Fish」

2026年10月15日、Sakana AIは対話型AIサービス「Sakana Chat」において、AIがユーザーに関して記憶している情報を可視化・管理できる新機能「My Fish」を追加したと発表しました。AIが何を選択して記憶し、それが対話の中でどのように利用されているかを直感的に把握できる仕組みが提供されます。

「My Fish」で何がわかり、何が確認できるのか

生成AIとの対話においては、ユーザーの好みや進行中のプロジェクトといった文脈(コンテキスト)をAIが記憶・保持することで、よりパーソナライズされた回答を得られるメリットがあります。しかし、AIが「自分について何をどれくらい知っているのか」「回答時にどの記憶を参照しているのか」が見えにくい点が課題となることもありました。「My Fish」は、こうしたAIの記憶(メモリ)を視覚化し、ユーザー自身が詳細に確認できるように設計されています。

My Fishを利用することで、AIがユーザーについて覚えている情報を一覧表示できるほか、メモリが使われたタイミングや情報同士の相関関係(つながり)を画面上で確認することが可能です。

記憶のネットワーク構造やカテゴリ分類を表示するデータ可視化インターフェース

画面構成と提供される主な機能の詳細

「My Fish」には、AIの記憶構造や利用パターンを様々な切り口から確認できる複数の表示領域が用意されています。

1. メモリ活用の傾向を示すヒートマップ

My Fishの画面上部には、AIがメモリを使ったタイミングや新しいことを覚えたタイミングを確認できるヒートマップが表示されます。どのようなペースで記憶が活用・蓄積されているかをグラフィカルに把握できます。

2. 属性別に分類された一覧画面

一覧画面では、記憶された情報が「プロフィール」「好み」「進行中のプロジェクト」「関心のあるトピック」などのカテゴリに自動的に分類されて整理されます。ここでは単に記憶された事実のテキストだけでなく、保存されている事実の数、使われた回数、そして最後に使われた日時まで具体的に表示されます。

3. 記憶同士の結びつきを示すつながり画面

つながり画面では、保存されたメモリがマップ状に配置されます。記憶の活用度合いや相関性が視覚的に表現されるのが特徴で、具体的には30日以上使われていないメモリは色が薄くなる仕様となっています。また、一回のやり取りで同じ回答のために一緒に使われたメモリ同士は線で結ばれ、どの情報が組み合わせて処理されたかを確認できます。

4. 時系列ログと対話画面との連動

履歴画面では、メモリが読み出されたタイミングや使われたタイミングを時系列順に遡って確認できます。さらに、通常のチャット画面の「思考プロセス」部分にも小さなチップが表示される仕組みが取り入れられています。AIが会話中にメモリを利用したり新しく保存したりした際にこのチップが示され、選択するとMy Fish内の該当するメモリ画面へ直接遷移して詳細を確認できます。

利用方法とスマートフォン対応・安全制御機能

「My Fish」はPC等のウェブ環境だけでなく、スマートフォン(モバイル)にも対応しています。モバイル端末からは、設定メニュー内の「メモリ」項目を選択することで利用できます。

また、プライバシー保護や記憶管理のための安全対策として、AIに覚えてほしくない事柄がある場合や、メモリ機能そのものを一切使わずに会話を行いたい場合には、設定からメモリ機能をいつでもオフにすることができます。ユーザー自身が意図に合わせて記憶機能の活用・停止を選択できる設計がなされています。

なぜこの機能が重要なのか:透明性と操作性の向上

AIチャットにおける記憶機能は応答の質を高める一方、AIの判断プロセスのブラックボックス化につながりやすい側面も持っていました。「My Fish」のように、30日以上使われていない記憶のフェード表現や、同一回答で併用された記憶を結ぶマップ表現、思考プロセスからの直接アクセスといった多角的な可視化を提示することで、ユーザーはAIの動作理由を明確に追跡できるようになります。

未確定事項と今後の注目点

現時点で公表されているのは、2026年10月15日に発表された「My Fish」の基本仕様や画面構成、モバイル対応、設定でのオフ機能などです。一方で、個別の記憶を選択して手動で細かく修正・編集する手順の有無や、今後の更なるアップデート予定については現時点で確認されていません。

まとめ

Sakana AIが導入した「My Fish」は、Sakana Chatが保持する記憶の全容と相互のつながりをユーザー自身が視覚的に把握・管理できるようにする新機能です。ヒートマップやネットワークマップなどの直感的なUIによってAIの思考プロセスの透明性が向上しており、安心してパーソナライズ機能を活用できる環境が整えられています。

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