結論:画面スケッチからAIプロンプト作成までをブラウザ完結で実現
アプリのユーザーインターフェース(UI)デザインからAIを活用した実装フェーズへの移行を滑らかにする新しいツールとして「M3E Canvas」が登場しました。M3E Canvasは、Googleのデザインシステムである「Material 3 Expressive」の本物のパーツを用いて画面をブラウザ上で組み立て、画面遷移のプロトタイピングを行える無料のオープンソース・スケッチパッドです。
本ツール最大の特徴は、作成したUIデザインからClaude CodeやCursorといったAIコーディングツールに直接投入可能なプロンプトを生成できる点にあります。アカウント作成や専用サーバーの構築、インストール作業は一切不要で、ブラウザを開くだけですぐに試作を開始できます。
M3E Canvasの主な機能と仕様
M3E Canvasは、直感的な操作性とともに、開発現場の実用に耐えうる柔軟な機能構成を備えています。主な仕様および機能の詳細は以下の通りです。
- 対応画面サイズ:スマートフォンサイズ(412×892)およびデスクトップサイズ(1280×800)の両方をサポートしています。
- 画面の動きとアニメーション:スクロール可能なボディ構造に対応するほか、画面間の遷移効果としてスライド(slide)、フェード(fade)、拡大(expand)といったトランジションを設定・確認できます。
- 即時動作:アカウント登録やインストールの必要がなく、完全にWebブラウザ上で動作します。

AIコーディングツールとの連携とプロンプトの活用
M3E Canvasで構築した画面構造やデザインレイアウトは、AI向けプロンプトとして出力されます。出力されたプロンプトは、以下のようなAIコーディングツールで直接利用することができます。
- Claude Code
- Codex
- Gemini CLI
- Cursor
デザインの直感的なイメージを保ったまま、AIに対して正確な文脈と構造を提示してコーディングを行わせるスタイルをサポートします。
セキュリティに配慮した自前APIキーの利用
M3E Canvasには、デザイン作業を補佐するAIヘルパー機能が備わっています。ユーザーは必要に応じて、OpenAI、Claude、Gemini、あるいはDeepSeekのAPIキーを自身で設定して機能を利用できます。
セキュリティ面でも配慮がなされており、設定したAPIキーはWebブラウザから各AIサービスプロバイダーへ直接送信され、キーがブラウザの外部に出ることは一切ありません。オプションのAIヘルパーAPIキー(OpenAI、Claude、Gemini、DeepSeek用)はブラウザからプロバイダーへ直行し、キーがブラウザの外部に出ることはありません。機密性を保ちながら安全にAI支援機能を活用することが可能です。
オープンソースとしての提供形態とローカル実行環境
M3E Canvasは、MITライセンスのもとで公開されています。Web上でそのまま利用するだけでなく、自身のローカル環境にリポジトリをダウンロードして起動することも簡単に行えます。
ローカル環境で動かす場合、Node.jsがインストールされた環境で以下のコマンドを実行します。
npm install(依存パッケージのインストール)npm run dev(開発サーバーの立ち上げ)
コマンドを実行後、ブラウザから http://localhost:3000 にアクセスすることで、ローカル環境下でもM3E Canvasを利用することができます。
開発者・デザイナーへの影響
従来の開発プロセスでは、デザインツールで作成したモックアップをもとに、手作業でUIコードを書き起こすプロセスが一般的でした。M3E Canvasの登場により、標準的なMaterial 3 Expressiveパーツを使った画面設計から、AIコーディングツールへの指示出しまでが一本の導線でつながることになります。
フロントエンド開発におけるプロトタイピングの速度向上とともに、AIを使った自動コード生成の精度を高める実用的なツールとして、幅広い活用が期待されます。


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