Copilot導入企業の87.5%が「情報分散」に課題、双日テックイノベーションが実態調査を公開

社内データの検索とAI活用をイメージしたビジュアル AI & Technology

はじめに:Copilot導入企業が直面する「情報の壁」

多くの大企業が業務効率化や生産性向上を目指して、Microsoft 365(M365)やCopilotなどの先進的なAIツールを導入しています。しかし、ツールを導入しただけで、社内に蓄積された膨大なデータを真に活用できているでしょうか。双日テックイノベーションが実施した最新の調査から、AIツールを導入している大企業であっても、多くの担当者が「社内情報の分散」という大きな課題に直面している実態が明らかになりました。

「Copilot・M365活用と社内情報活用に関する実態調査」の概要

双日テックイノベーションは2026年9月15日に「Copilot・M365活用と社内情報活用に関する実態調査」を公開しました。この調査は、2026年7月31日~8月3日にかけて全国でインターネット調査として実施されたものです。

調査の対象となったのは、従業員数1000人以上でCopilotを導入している企業の生成AIやAIツールの導入・活用推進担当者105人となっており、実際に現場でAIの推進や社内データの管理を主導するキーパーソンたちのリアルな声が反映されています。

分散したデータが統合される様子を表す抽象イメージ

「カバーできている」と「情報分散の課題」の間に潜むギャップ

調査結果において非常に興味深いのは、社内情報の検索・活用に対する評価のギャップです。

まず、CopilotやM365を導入している企業の78%が社内情報の検索・活用を「カバーできている」と回答しました。多くの企業が、これらのツールを導入したことによって、一定の社内情報アクセス環境が整ったと評価していることが伺えます。

しかしその一方で、Copilot導入企業の87.5%が情報の分散を課題に挙げているという事実も浮き彫りになりました。この数値は、ツールを導入して基本的な検索機能が提供されている状態であっても、実際には実際的な課題が存在しているという強い危機感を示しています。

「横断検索AI」がAI活用の未来を切り拓く

この情報分散という課題に関して、96.2%が社内情報を横断的に検索・活用できるAI環境によって、AI活用が広がると回答しました。個別のアプリケーションやストレージに閉じじた検索ではなく、社内のあらゆるデータソースをシームレスに横断し、必要な情報を瞬時に引き出せるAI環境こそが、今後の生成AI活用を次のステージへと進める鍵であると認識されています。

企業がこれから取り組むべきアプローチ

今回の調査結果は、Copilotなどの強力なAIアシスタントを導入するだけでは、社内情報の有効活用というゴールには到達できないことを示しています。企業がAIの投資対効果を最大化するためには、以下のような取り組みが求められるでしょう。

  • データソースの整理と統合: 各部やシステムにサイロ化しているデータを整理し、AIがアクセスしやすい環境を整えること。
  • 横断検索ツールの検討: 既存のM365環境やCopilotと連携し、社内システム全体をカバーできる横断検索AIの導入を視野に入れること。
  • 推進担当者への支援: 現場の導入推進担当者が抱える具体的な課題に対し、経営層がインフラ整備の予算やリソースを適切に配分すること。

大企業におけるAI活用は、単なる導入フェーズから、社内データという資産の最適化フェーズへと移行しつつあります。散らばった情報をいかにしてAIの力で統合し、社員の知恵として還元できるか。今後の企業の競争力は、この環境の実現スピードにかかっていると言えそうです。

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